今年もワールドシリーズオブポーカー(WORLD SERIES OF POKER)が開催されます。ワールドシリーズオブポーカーは、ポーカーの世界最高峰の大会。高額賞金が用意されているため、世界中からプロのプレイヤーが集まります。
そこで今回は、2023ワールドシリーズオブポーカーの開催日や、主なイベントのスケジュールなど最新情報をご紹介します。ポーカールールの解説や活躍している日本人プレイヤーも紹介しているので、チェックしておいてください。
2023ワールドシリーズオブポーカーの開催日程が決定
第54回となる今年のワールドシリーズオブポーカー(WSOP)は、2023年5月30日から7月18日まで開催されることが決定しました。開催場所はアメリカのラスベガスで、Paris Las Vegas(パリス・ラスベガス)とHorseshoe Las Vegas(ホースシュー・ラスベガス)の2会場です。
昨年のワールドシリーズオブポーカーは、100カ国以上から197,626人が参加し、3億4,790万ドルの賞金をかけて競い合いました。今年のワールドシリーズオブポーカーは、さらに大きな規模の大会になるのではないかといわれています。
それを根拠づけるように、夏のメインイベント時の会場は、20万平方フィートを超えるコンベンションスペースに608のテーブルを設置。シリーズ史上最大の収容人数を誇ります。昨年に引き続き、今年のワールドシリーズオブポーカーが盛り上がることは間違いないですね。
2023ワールドシリーズオブポーカーのスケジュール
2023ワールドシリーズオブポーカーのファイナルテーブルは7月17~18日に開催。17日は9人から6人の進出者が決まり、18日は6人のなかから優勝者が決まります。その他の主なイベントスケジュールは以下の通りです。
開催日 |
イベント |
参加費 |
賞金 |
5月31日 |
ミステリー・ミリオン |
1,000ドル |
10,000~1,000,000ドル |
6月7日 |
グラディエーターズ・オブ・ポーカー |
300ドル |
3,000,000ドル(総額) |
6月14日 |
シークレット・バウンティ |
10,000ドル |
60,000ドル |
6月17日 |
ファイブカード・プロ・ハイロー・スプリット |
1,500ドル |
25,000ドル |
6月23日 |
ミリオネア・メーカー |
1,500ドル |
1,000,000ドル |
7月7日 |
ラッキー・セブンズ |
777ドル |
777,777ドル |
7月10日 |
ハイローラーホース |
25,000ドル |
150,000ドル |
7月11~12日 |
ウルトラスタック |
600ドル |
60,000ドル |
7月13日 |
ザ・クローザー |
1,500ドル |
3,500ドル |
2023ワールドシリーズオブポーカーへの参加方法
2023ワールドシリーズオブポーカーには、21歳以上であれば誰でも参加できます。ポーカーの技術に関する審査などはなく、参加料を支払えば誰でもエントリー可能。ただし、2022年の大会では、コロナワクチンを接種済みであることが参加条件に加わりました。
現地で登録する場合は、ラスベガスのホースシュー・ラスベガスやパリ・ラスベガスにあるWSOP登録デスクで行えます。参加費の支払いは、現金やクレジットカード、銀行送金などを利用可能。顔写真付きの身分証明書や参加費の支払い証明などが必要です。
なお、オンラインで事前登録もできます。BravoPokerLive.comというWebサイトで、スケジュールされたイベントに対して事前登録が可能。こちらの登録には、有効なメールアドレスとクレジットカードが必要です。登録料はイベント参加費の3%に相当します。
ワールドシリーズオブポーカーとは
ここで改めて、ワールドシリーズオブポーカーのことを解説しておきます。ワールドシリーズオブポーカーとは、1970年から開催しているポーカーの世界大会のことです。毎年5~7月の2ヵ月間にわたって、さまざまな種類のポーカーのトーナメントが行われます。
ワールドシリーズオブポーカーのトーナメントには数多くの種類があります。300ドルほどで参加できるものから、メイントーナメントよりも高い参加費が必要なものまでさまざま。なかでも最も注目されるのがメインイベントのノーリミット・ホームデムのトーナメントで、その年の世界一のポーカープレイヤーが決まります。
メインイベントの参加費は10,000ドルと高額ですが、優勝者には数千万ドルの賞金が贈られます。なお、メインイベントは予選を勝ち抜くことでも参加が可能。2023年の予選は5月20〜21日に、世界4大陸のライブポーカールームで開催されます。
このサテライトトーナメントと呼ばれる予選に出場するには、参加費として140ドルが必要です。最高額の1,175ドルを獲得するとメインイベントへの出場権を得られます。
ワールドシリーズオブポーカーのルール
ワールドシリーズオブポーカーでは、さまざまな種類のポーカーを楽しめます。テキサス・ホールデムやセブンカード・スタッド、オマハ・ホールデムなど、異なるポーカーを採用した60以上のトーナメントを開催。それぞれルールが異なり、優勝者もトーナメントごとに決定します。
なお、ワールドシリーズオブポーカーのなかでも、最も注目を集めるのはメインイベントのノーリミットホールデム。世界一のポーカープレイヤーが決定するトーナメントなので、腕に自信があるプレイヤーはメインイベントに参加するのがおすすめです。
ノーリミット・ホールデムのゲームの流れは以下の通りです。
①各プレイヤーに2枚のカードが配られた後、チップを賭ける
②2名以上のプレイヤーが残っている場合は、中央にカードを3枚置く(フロップ)
③フロップの後にもう一度チップを賭ける
④2名以上のプレイヤーが残っている場合は、中央にカードを1枚置く(ターン)
⑤ターンの後にもう一度チップを賭ける
⓺2名以上のプレイヤーが残っている場合は、中央にカードを1枚置く(リバー)
⑦リバーの後に最後のチップを賭ける
⑧最終的に残ったプレイヤーは、手持ちのカードと中央のカードを組み合わせて最も強い役を作る
⑨最も強い役を作ったプレイヤーが勝者になり、チップを全て獲得できる
ちなみに、役の強さは5枚のカードで決まります。強さの順番は以下の通りです。
- ・ロイヤルストレートフラッシュ:同じマークでA・10・J・Q・Kが揃った役
- ・ストレートフラッシュ:同じマークで数字が5枚連続
- ・フォーカード:同じ数字が4枚
- ・フルハウス:同じ数字が3枚と2枚ずつ
- ・フラッシュ:同じマークが5枚
- ・ストレート:異なるマークで数字が5枚連続
- ・スリーカード:同じ数字が3枚
- ・ツーペア:同じ数字が2枚ずつ2組
- ・ワンペア:同じ数字が2枚
- ・ハイカード:役なし
ワールドシリーズオブポーカーで活躍する日本人選手
ワールドシリーズオブポーカーで活躍している日本人プレイヤーをご紹介します。
木原直哉
木原直哉プロは、東京大学理工学部卒のポーカープレイヤーです。2012年に日本人で初めて、世界最高峰のワールドシリーズオブポーカーを制した人物。「ポット・リミット・オマハ・シックス・ハンデッド」に参加し、優勝賞金の512,029ドル(約4,000万=当時)を獲得しました。
その木原直哉プロは、2022年のワールドシリーズオブポーカーでもトーナメントで3位に入り、639,257ドル(約8,700万円)を手にしています。東大卒という学歴と破天荒な一面が注目され、日本のテレビ番組「クレイジージャーニー」に出演。それを観てプロのポーカープレイヤーを目指し始めた若者も現れています。
池内一樹
池内一樹プロは2019年のワールドシリーズオブポーカーに参加し、イベント#19の「ミリオネア・メーカー」で準優勝という成績を収めています。獲得賞金は830,783ドル(約9,000万円)です。
ちなみに、池内一樹プロがポーカーを始めたのは2003年頃で、独学で腕を磨いたそうです。試合のほかにポーカー関連本の監修やポーカー掲示板の運営などさまざまな活動をしており、日本人ポーカープレイヤーの育成にも携わっています。
土川鉄也
土川鉄也プロもワールドシリーズオブポーカーをはじめ、さまざまな大会で活躍するプレイヤーです。2014年に参加したワールドポーカーツアーWPTナショナルフィリピンでは、メインイベント「ノーリミットホームデム」で優勝。獲得賞金は153,901ドルです。
なお、歌手でありポーカープレイヤーでもあるGACKT氏は、土川鉄也プロをポーカーの師匠と呼んでいます。土川鉄也プロの獲得賞金総額は1,000,000ドル近くにも及び、APT(アジア・ポーカー・ツアー)ではプレイヤーランキング1位となっています。
おわりに
世界中から一流のポーカープレイヤーが集うWSOPは、まさしくポーカーの頂上決戦の場。ポーカーファンでなくとも気になるイベント。この機会に、普段は何気なくプレイしているポーカーの奥深さに気づくことが出来るかも。試合の流れに要注目!